高知県安芸市のじゃこモニターツアー。高知市方面からの参加者を迎えて開催されました。
じゃこ漁の見学は遊漁船で漁の行われている沖まで向かいます。かなりの荒波で、飛沫が甲板に飛んできます。
パッチ網といわれる網を2隻の漁船が平行に曳いてじゃこを捕獲します。正式な名前は「機船船曳き網漁業」。魚を運搬する船にじゃこを引き揚げて、そのまま港へ水揚げします。
鮮度が命、水揚げされたじゃこは直ちにせり場に運ばれ、せりにかけられます。札に金額を書く入札方式。さわった感触でじゃこの質を確認します。
安芸水産の加工場は近代的な設備。洗浄、釜ゆで、自動乾燥機で乾燥され、不純物を覘いて完成。
昼食は安芸水産の加工場に隣接した安芸しらす食堂で。かき揚付きの釜揚げじゃこ(シラス)丼に土佐名物の新鮮などろめ(生シラス)。特産のなす料理など。
デザートはちりめんアイスクリーム。塩気があってなかなかうまい。カルシウムやコラーゲンたっぷりの健康的な昼食でした。
食事のあとはじゃこゼミナールでじゃこ博士の講義とじゃこ検定。全員合格でした。
最後に訪れたのは、伊尾木洞という鍾乳洞。かつて海だったところが海水の浸食によりできた洞窟。洞窟の終わるあたりにシダの群落があります。規模は小さいながら、集落の近くにこのような鍾乳洞があることに驚きます。
かなり満足度の高いツアーであったと思います。今後、周辺市町村や徳島県との連携により、全国から誘客できる資源は十分に備えていると思われます。
10月のじゃこサミットの企画をはじめとして、「安芸釜あげちりめん丼楽会」の会長として、じゃこを通じた安芸市の地域活性化に取り組まれてきた山本美栄さんは9月13日にご逝去されました。生前に一度お会いしたかったです。ご冥福をお祈りするととともに、山本さんの遺志を継いで、残された方々により安芸市の活性化が図られることを期待したいと思います。