佐賀県伊万里市郊外の「秘窯の里」大川内山を訪ねたあと、伊万里市中心部に戻ってきました。
伊万里市の中心部伊万里町の駅前通りの浜町交差点。伊万里市の中心部です。斉藤写真館は丸い窓があるユニークな建物。建設当時斬新なデザインの建物だったことでしょう。
この交差点の一角にはまつかわやというおもちゃ屋さんもあり、かつての賑わいが偲ばれます。交差点の近くの厨酒房彩香という和風ダイニング、交差点とは違ってモダンな感じです。
かつて本町通りとしてアーケードがあり、賑わいを見せていた商店街はかつての面影は全くありません。商店街の若手メンバーを中心に「eまち本町プロジェクト」が組織され、平成23年に「NPO法人 まちづくり伊萬里」に法人化され、同年集客の核としてコミュニティー施設「伊萬里まちなか一番館」をオープンさせました。通りの名称も「古伊万里通り」に改められました。
http://emachiimari.sagafan.jp/
現在の店舗数は20店舗程度と推測されます。さらに東側が仲町観音通り商店街ですが、こちらはホームページもないため商店数も把握できません。
この商店街に続く東新町商店街の東側にあった伊万里玉屋が今年1月に閉店し、伊万里の中心市街地の商業はほとんど壊滅状態になったようです。
ベスト電器伊万里店がかつてあった店舗と思われます。メガネの平岡周辺は大きく変貌しています。
http://emachiimari.sagafan.jp/c3386.html
平成10年ごろ、平成20年ころのアーケードがあった時代、さらにアーケード撤去後の現在と驚くべき変貌です。かつて、この場所が商店街として賑わっていたということ想像することが、かなり難しくなっています。老朽化したアーケードの撤去は、商店街であること自体の否定につながるので、商店街として維持させるため、周到な対策が必要でしょう。
http://tamagazou.machinami.net/imarishigaichi.htm
http://koimaridori.com/
伊万里川にかかる相生橋には伊万里焼の4つのモニュメントがあります。
江戸時代、相生橋の南側に港があって、肥前で焼かれた磁器が船で積み出されいたそうで、港の名前から伊万里焼といわれたとのことです。伊万里色絵楼閣山水文大壺
相生橋のたもとにある古伊万里からくり時計は幸せを呼ぶ万里音が奏でられます。
伊万里駅前通り商店街
駅前通りの方が多少活気はあります。オープンしている店もかなりあり、36店舗が振興組合に加入しています。飲食店や伊万里牛、伊万里焼の店などがありますが、商店街としてのバランスは良いとは言えません。 電線地中化、並木やペーブメントなど環境的には快適な通りです。
伊万里市には唐津市と異なり、大型商業施設が少なく、市街地の西部バイパス沿いに広がる伊万里ショッピングセンターがある程度、文化的にも景観的にも優れた街だと思いますが、商店街の衰退の原因は不明です。
松浦鉄道と車両がきれいすぎる松浦鉄道
JR筑肥線と松浦鉄道は西九州線は旧国鉄・JR松浦線はJR時代は当然つながっていましたが、松浦線が松浦鉄道西九州線に転換後、線路は分断され、駅舎も別になっていて、間を道路が通っています。松浦鉄道は不思議な路線です。営業している西九州線の路線総延長は93.8 kmとローカル鉄道としてはかなり長いです。券売機の発売時間が限定されていて、きっぷを買わずに乗れるとのこと。
JR九州の松浦線を引き継いだ第三セクターですが、現在は伊万里駅で有田方面と佐世保方面が別路線のような運行形態となっています。佐世保‐佐々間は都市近郊列車的で頻繁に列車が出ていますが、伊万里佐々間、特に伊万里-たびら平戸口間は列車がかなり少ないです。こちらの列車は佐世保方面です。
車両は比較的最近更新したため、一両編成のワンマン列車ですがローカル列車的な趣きはあまり感じられません。この車両じゃ北松浦半島地域PR号、車内では地域との共生の道を探っていこうとする努力が感じられました。
櫓庵治 伊万里店はしゃれた和食ダイニングレストランです。ゆったりとした店内はおしゃれな雰囲気です。ワインもこのような居酒屋風のダイニングとしてはレベルの高い品揃えです。
ただ、伊万里店はワインの消費が少ないそうで、wine文化は最低レベル、逆に佐世保店は最高レベルとのことで、オーパス・ワンやドン・ペリが最高に出るとのことで、銀座にも進出予定だそうです。
この日のメニュー、皐月のさがのコース5000円。前菜 冷静とまとの丸煮。とまとが甘いです。
焼物 伊万里牛のサーロインステーキ、稚鮎、柏餅、チーズ西京焼き。伊万里牛はさすが旨いです。もうちょっと量があってもよかったですが。創作料理のチーズの西京焼き、発酵食品同士の組み合わせですが、ワインにもあってなかなか良いです。
デザート ヨーグルトムースとグレープフルーツ・シャーベット。
ワインはカヴァで乾杯のあと、ソムリエのおすすめでマルサネ、クロ・デュ・ロワを。
難点はちょっと料理の出るスピードが速く、量は少なめということでしょう。ミシュラン掲載店としてはどうかなという気もしますが、居酒屋レベルの価格としては、雰囲気、環境も含めて質の高い食事だと思います。やきもの街伊万里は食のレベルが高いのかもしれません。