NO IMAGE

文化の融合とごちゃ混ぜ観光の街・平戸①街中篇

5月の晴天、佐世保から車で約1時間の距離、ドライブとしてはほどよい時間で平戸大橋を渡って平戸に着きました。松浦鉄道で行きたかったのですが、おびら平戸口の駅からのバス便がターミナルが離れているため、ちょっと不便です。一方、平戸島の中は自動車がないとほとんど動けません。

まずは街の中を歩きます。駐車場はゴールデンウィークだけあって満車、10分ほどくらい待って何とか駐車することができました。路上で待つわけにはいけないので、1台以外は他の駐車場に行かなければなりません。

ますは腹ごしらえ、ちゃんぽんを。一楽という市街地の店。外で待っている人がいましたが、2階に案内いただきました。DSC07293 DSC07298

普通の食堂ですが、ちゃんぽんの種類が豊富です。あごちゃんぽん。上品なあご(トビウオ)の出汁に平戸名産のあごの天ぷらの揚げたてがのっています。出汁は魚介系のため、あっさりピュア、さらさらとしていて、うまみがたっぷりです。もちろん野菜や蒲鉾などの具材は山盛り。DSC07295

平戸の街はかなり見所があり、街中の魅力レベルの高さでは九州でもトップクラス、街歩きはかなり時間がかかります。

平戸は南蛮貿易やキリシタンなどの洋風のイメージですが、実はかなり日本的なレベルの高い城下町です。市街地はコンパクトですので、車を留めて回遊型の街歩きが可能です。

 

まずは、平戸のシンボル平戸城へ。幸橋は城と城下をつなぐ橋です。長崎市の眼鏡橋と似ていますが、こちらは単アーチの石橋です。1702年石橋に架け替えられたもので、「オランダ橋」とも言われています。DSC07299

DSC07316市役所横から亀岡公園にはいり、平戸城へ登っていきます。平戸藩松浦市の居城平戸城は、天守閣は再建ですが、石垣や門、櫓の一部が当時のまま残っています。DSC07330

DSC07349天守閣からは平戸の街や海や島々を望むことができます。現在の天守閣は1962年(昭和37)に復元(天守閣三層五階建)され、その後櫓も随時整備されていて、往時をしのばせるかなり整った城郭となっています。DSC07333

 天守閣からは平戸湾や平戸大橋など美しい眺望が楽しめます。DSC07336DSC07341

平戸城に隣接するのは亀岡神社。10月には平戸くんちが行われるそうです。 DSC07352 DSC07355

最教寺は西の高野山と呼ばれ、弘法大師(空海)の霊場として名高い寺です。1988年(昭和63年)に建立された三重大塔は日本一の規模だそうです。DSC07359

最教寺から坂道を街に降りていきます。魚の棚町というエリアです。牛蒡餅本舗熊屋という菓子店では黒・白2色の牛蒡餠(ごぼうもち)が名物です。

DSC07364

http://www.hirado-kumaya.jp/

このあたり、かなり歴史を感じる商店が続いていて、城下町としての趣があります。DSC07365 DSC07367 DSC07369

恵比寿通りの先の橋を渡ると、ここから平戸英国商館通りです。DSC07370 DSC07373

黒塗りの窓枠にれんがの壁という洒落た洋館の喫茶店は六曜館です。DSC07375

イギリス商館(イギリスしょうかん)とは、江戸時代初期(1613年-1623年)にイギリス東インド会社が設置した商館です。イギリス人ウィリアム・アダムスが、徳川家康の信頼を受けて「三浦按針」の名を与えられ、江戸幕府の外交顧問を務めました。DSC07389 DSC07390

この三浦按針が住まいとしていたとされる「按針の館」の1階にある平戸蔦屋はDVDや本はなく、菓子店です。DSC07386

黒塗りの窓枠にれんがの壁1502年創業。名物はカスドース。一口大に切ったカステラを卵黄と砂糖シロップに浸し,油で揚げて砂糖をまぶした菓子です。かなり甘いです。カスドースどうすか。

もう一つ工夫があれば名物として、お土産の定番になるのではないでしょうか。このカスドース、かなりブレイクする菓子になると思われますが、カスタードやチーズクリームなどもありだと思います。伝統を重視しているということでしょうが、あまりにもまじめすぎるし、新たな商品の開発意欲も必要ではないでしょうか。有田焼でも言えることですが。DSC07840 DSC07843カステラ(かすていら)や牛蒡餅もありますが、カスドースは平戸でしか買うことができません。熊屋で「カスポール」として売られているものと同じと思われますが、有名なのは蔦屋の方です。蔦屋に牛蒡餅もあります。DSC07382 DSC07383

さらに通りを北上します。伝統的な瓦屋根と板塀の日本家屋がかなりの比率で混在しています。輪島にも似ています。DSC07397

寺山文書堂は書店、地域文化の発信基地で、facebookでも情報発信されています。https://www.facebook.com/terayama.bunshodo/

DSC07392

貸自転車や隣の平戸資生堂(あの化粧品の資生堂です)もなかなか趣があります。DSC07398DSC07399ちょっと残念なのは休むところがないところ。カフェでもあれば街歩きがブレイクするのですが。

スーパーチェーンのエレナだけちょっと違和感のある近代的な建物です。DSC07396

さらに北上、親和銀行平戸支店の先の四つ角を西に向かいます。

平戸観光最高の人気エリアが「寺院と教会の見える風景」です。平戸を訪れたほとんどの人が、カメラを向ける撮影スポットです。午後になると逆光になるので午前中がお薦めです。たくさんカメラを覗いている人がいます。確かに面白い風景ではありますが、だから何なのという感じもします。DSC07410

DSC07407

DSC07418平戸ザビエル記念教会はゴシック風の建物ですが、1931年(昭和6)に現在地に建設されたものです。教会自体は美しいのですが、あまりにも新しく、今一つ歴史的感動が少ないのが事実です。DSC07414

 

DSC07423

さらに商店街を北に行きます。宮の町という町名です。

松本提灯店。もうちょっと雰囲気があればね・・・DSC07428

きれいな日本的な街並みが続きます。DSC07430

有香製茶はまちかど案内所の指定を受けています。ソフトクリームを食べてやっと一休みできそうです。DSC07434DSC07431吉村米穀店です。看板がいいですね。DSC07432ギフト陶器の横石。平戸焼があります。DSC07435ポルトガル船入港之碑。かつてはここが海岸だったようです。DSC07437さらに先に進むと、平戸オランダ通りです。平戸観光の中心、観光客を相手にする店も増えてきます。吉田松陰先生も泊まられたお屋敷もあったようです。DSC07442 DSC07438 DSC07439 DSC07440

一ふじ食堂。一楽と並ぶ平戸ちゃんぽんの名店。平戸名物のアゴちゃんぽんやアゴラーメンもあります。ちゃんぽんマップがあればいいのですが。DSC07441

薬局もいい感じです。DSC07443平戸の歌の記念碑です。平戸に生まれた詩人・藤浦洸さんの生誕百周年の記念碑です。その昔、NHKのテレビの「私の秘密」の回答者としても出演されていました。(お前は何歳だ)DSC07445

うで湯でも一休みできます。DSC07446

松本かまぼこ店。DSC07449

趣味の品、手作り民芸品の篠屋は観光客の間でかなり人気です。

DSC07451 DSC07452 DSC07453

すてんどハンカチで最近平戸の土産店のメジャーになったこんどうや(近藤商店)です。やはり努力が必要。DSC07454

白亜の建物は平戸オランダ商館です。2011年秋の開館で、1639年に築造された、商館施設の中でも最も大きな倉庫を同じ場所に復元したものです。平戸オランダ商館の設置期間は1609年からわずか33年間で、海外との交易機能は長崎の出島に集約されてしまいました。館内にはその短い年月の中で繁栄の歴史を刻む品々が展示されています。わずかな期間ではあるものの、オランダとの交易が行われた事実が重要なのでしょう。DSC07455

展示内容はおすすめですね。わずかな期間ながらオランダなど洋風文化を人工的に演出しているのが平戸です。DSC07459 DSC07462 DSC07463

当時のワインに関する展示も興味深いです。DSC07460 DSC07461

隣にあるオランダ井戸は当時からすでにあったもので、貴重な歴史遺産です。残っていてよかったです。

DSC07464 DSC07467 DSC07466 DSC07465

現在の平戸港は離島に向かうフェリーの近代的なターミナルはありますが、往時の国際貿易港の面影はありません。DSC07468DSC07470

今夜の平戸での宿は田ノ浦温泉です。平戸の市街地から10分ちょっと、途中から山道になってちょっと心細いですが、すぐ着きます。海岸から近いところ建っている2階建て、わずか6室の一軒家の宿です。 DSC07493DSC07495

1階の温泉は鉄分の極端に多い泉質。飲み水もかなり鉄臭いです。ペットボトルには浄水した水が用意されていました。DSC07502

 

料理はお部屋でいただきます。すべて地元の魚づくしです。  DSC07472特に絶品なのはヒラメ、平戸名物として売り出しています。サザエ、イカ、すずき、ヒラマサなどの刺身は圧巻。DSC07473 DSC07479 DSC07478

刺身のほかヒラメの兜煮も。DSC07484さらし鯨の酢味噌和え。平戸の鯨文化。DSC07482

ほうぼうの塩焼き。目がかわいいです。DSC07486

エビなど天ぷら盛り合わせなど素晴らしい料理です。

DSC07489最初に刺身が出た後、料理は随時適温で提供されます。酒は地酒が冷蔵庫に入っていて、淡麗な味わいは刺身によく合いました。DSC07491DSC07487

 

朝食も満足度の高い内容です。DSC07504夕食の刺身は食べきれないほど出てきます。残った刺身は漬けにして朝食に出してくれました。DSC07507

料金の割には相当レベルの高い温泉宿です。特に刺身は絶品、少なくともヒラメ好きは一度は行くべきでしょう。温泉や水道の鉄分だけが唯一の問題です。

DSC07508 DSC07511おすすめの田ノ浦温泉。こちらからお申し込みください。

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!
>ご相談・お問い合わせ

ご相談・お問い合わせ

各主宰団体等についてメールでお気軽にお問い合わせください。
Mail:uemura@rrpf.jp

CTR IMG