西麻布のフレンチ、エクアトゥールは夏季は閉店。その間、期間限定のイタリアンKageroになります。夏季7~9月の3ヶ月間のディナーのみの営業です。すでに今シーズンは予約でいっぱいのようです。
料理はプリフィックスコースが中心、ハーフポーション13皿、シェフおまかせのデギュスタシオンコースもありますが、量が多いということなので、プリフィックスコースにしました。前菜盛り合わせ9種とプリフィックスコースで料理6種類、ワインテイスティングコースはワインが60㎖、マリアージュコースは100㎖、5種付きます。
トウモロコシのプリンにウに添え、アジのたたきなめろう風、新鮮で、全然生臭くない。鴨にみそベースのソース。タコのマリネ。サーモン。鯛のカルパッチョにバルサミコソース。鶏肉。スモークした卵は新宿のラーメン店竈のくんたまを思い出しますが、半熟のうま味のある黄身、熟成感のあるシャンパン意外に合います。
繊細な和洋のハーブ、香辛料を巧みに使いわけ、新鮮な素材にアクセントを加えています。イタリアと日本の融合した味わいのクリエイティブで繊細な前菜です。
高級魚卵系食材の濃厚な味わいと爽やかな青柚子によって絶妙な味わいに。極細パスタの繊細な味わいとマッチングしています。
ワインはOttocento Crniットチェント・クルニというクロアチアの赤ワイン。カベルネ・ソーヴィニョン、メルロにイタリア・フリウリの土着品種のレフォスコ。香りはカベルネっぽいが、レフォスコが多いのだろう。ピュアでクールな味わい。色も明るいルビー。合わせるワインが難しい魚卵の冷製パスタに不思議によく合います。
スミイカが甘くてコリコリ新鮮。アワビのミニ版とこぶしもアワビに負けずに旨味があり柔らかくジューシーです。
ワインはSt. Marsan Biancoサン・マルサン ビアンコ。ピエモンテのマルサンヌとルーサンヌ、北ローヌブレンドの品種を使った白ワインです。生産者はA. Bertelli ベルテッリ。リッチな味わい、ふくよかなミネラル感と優しい酸があります。
甲殻類系リゾット。肉厚ジューシーなプリプリオマールです。リゾット自体はトマトの酸味、甲殻類の旨味とともにサラッと軽やかです。合わせるワインはシチリアの土着品種の赤ワインIL FRAPPATO。優しく繊細な味わいです。
フォワグラを使いながら、ツブ貝とともにバジルソースにより軽やかな味わいのパスタとなっています。平打ち、細麵との相性も抜群。絶妙な素材とソースの組み合わせです。
ワインはSAINT-AUBAIN 1er le Charmois Marc COLIN 2003。よくこんなヴィンテージを取っといてあるなと感心。しかし、酸味が強くて爽やか、ひねた熟成感は少なく結構力強いです。エチケットはかなり熟成を感じますが。
赤身肉がジューシーで、程よい食感。炭火のロース香がアクセントとなっています。キノコや野菜が付いています。玉ねぎをジャムのように煮詰めたちょっと甘い和風のソース。こちらにはブルゴーニュの赤ワインSantenay 1er cru Beaurepaire Maison Roche de Bellene です。
デザートはかき氷とクレープが中心。
いわゆるマンゴーかき氷ですが、ココナッツのエスプーマが中に入っていてクリーミーな味わいです。かなりボリューム感があります。
一方、モヒートベースのかき氷はライムとミントのグリーンな清涼感。香草のグリーンでスパイシーな味わい。清涼感があり、マンゴーと対照的。
料理良く供出されていきます。満足の2時間でした。