札幌の赤れんがテラスにある鮨棗(すしなつめ)という店、札幌在住のワイン・グルメ界の友人、Aさんにランチタイムに予約なしで入れる店として紹介してもらった店の一つ。薄野に本店がある。
予約なしで入れる店だが、少し早かったので1時間後に予約を入れる。この寿司店、従来の寿司店にない大きな窓から自然光が入り開放的な雰囲気である。日本の本格的な寿司店でこのようが明るい店は少ない。ミシュラン三ツ星の寿司店が地下にあったりする。
芽生え始めたイチョウ並木の新緑もまぶしい。寿司はセットメニューが中心で一番高い3000円の棗を注文。
シャンパーニュも数種類あったが、ランチでもありCAVAを注文する。店のロゴ入りオリジナルシャンパングラスと力が入っている。シャルドネが一部の魚に合わないシャンパーニュよりもCAVAのほうが一般には寿司に合うような気がする。
小ぶりの寿司は、江戸前の仕事はしておらず、ネタ的にも普通であった。タラバ蟹やアワビ、ウニの高級ネタも今一つ。
これに対して、お好みで注文した槍烏賊、ツブ貝、ホッキ貝、〆サバ、カニみそは絶品であった。ツブはアワビを上まわるコリコリした食感と磯の香、〆鯖も新鮮でシャリは小さく良い仕事をしている。ほぐした蟹肉に乗る蟹味噌の軍艦巻きも見事だ(素晴らしい香りに写真は忘れてしまった)。
この店は、セットはやめて最初からお好みにした方が良いかも知れない。セットメニューのネタはあらかじめ大量に仕込んでいるためか、鮮度が落ちるようだ。店長との会話も楽しかった。いずれにせよ、オフィスビルのレストラン街にテナントので入っている寿司店としては、東京では考えられないレベルの高さであり、札幌の食のレベルの高さがうかがえる。