スペインとフランスにまたがる地域、バスク地方の料理専門書『バスク料理大全』が発売されました。この出版を記念して、品川区のKAIDO books & coffeeで「バスク料理展」(6/15〜7/31)が開催されています。そのスペシャルイベントとして、「ピンチョス講座」と「バスクワイン・セミナー」が6月25日に開催されました。ピンチョス講座の講師はアカデミー・デュ・ヴァンでも講師をされている小成富貴子さん。バスクワイン・セミナーの講師は馬場祐治さんです。
ピンチョスは串刺し料理のこと。といっても、串に刺さないでスプーンや小皿に盛られたものもあります。
タコ(本来ムール貝)とミニトマトとオリーブ、サルサヴェルデ。
続いてバスクワイン・セミナーです。
シードラ、ドライで料理に合うリンゴ酒です。
チャコリ、フレッシュで切れのある酸味。
イルレギ・ブラン、ふくよかな味わい。
ナバーラ・ティント、スペインバスクのピレネー山脈に近い内陸ナバーラ地方。テンプラニーリョにカベルネが入っています。
リオハ・アラバサ、ドエロ川左岸はバスク地方になります。しっかりと樽熟成し、やわらかな味わいです。
バスク料理大全について
スペインとフランスにまたがるバスク地方は美食の宝庫です。スペインバスクの都市、サンセバスチャンは人口18万人の都市ですが、世界のベストレストラン50の常連、ムガリッツやアルサックなど三ツ星レストランが3店舗あるなど、美食の街として知られています。旧市街にはバルが並び、世界各地から訪れた観光客が地元住民と一緒にバルをはしごします。スペインバル定番のおつまみピンチョスもこの地が発祥です。
バスク地方は他のヨーロッパ系の言語とは全く異なる言語であるバスク語が今でも使われていて、生ハムなど優れた共通の食文化があるなど独立色の強い地方です。このバスク地方の郷土料理のレシピを中心にワインや食文化など食に関する集大成がこの本です。スペインのバル料理のレシピ本は従来からありましたが、フランスバスクも含むバスク地方全体の食について、日本語で記述した本はこれが初めてです。フランスバスク料理のレシピは渋谷のフレンチバスクレストラン、サンジャン・ピエドポーの和田直己シェフ、スペインバスク料理のレシピは西麻布のスペインバル、フェルミンチョの作元慎哉シェフの監修で、50ずつ合計100のレシピが掲載されています。どれもおいしそうです。料理は今回のイベントの講師をされた小成富貴子さんがワインは馬場祐治さんが執筆されています。私も写真の提供ということで、撮影協力で名前を出していただきました。
スペイン料理ファン、スペインワインファンの必読書です。是非、こちらからお買い求めください。
バスク料理大全 [ 作元慎哉 ]
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