中野駅北口から中野ブロードウェイにつながる全天蓋アーケードのパルナードが大変な混雑です。両側には全国チェーンの飲食店や商店のほか、ラーメン店などのオタク好みの飲食店が連なっています。
函館ラーメンの大門に入ってみました。函館名物の塩ラーメンは函館の「あじさい」に近いなかなかのレベルです。
このほかにも様々な種類のラーメン店があり、どこも混んでいるようです。
最近チェーン拡大中の天馬はカレーとカレーパンの店です。外食大手日本レストランシステム株式会社の新業態。この通りから枝分かれした通りにも、種々雑多な飲食店が雑然と店を構えていて、こちらもかなりの人出です。
一方で、蕎麦や天ぷら、餃子の名店もあり、雑多な食文化が混とんとしています。
一方で、突然閉店する店もあり、入れ替わりが激しいのでしょうか。
ブロードウェイは50周年。ショッピングセンターというよりは巨大な雑居ビルです。サブカルチャーの聖地、というよりもオタクのテーマパークといったところです。
昭和がそのまま残された雰囲気で、香港やシンガポールのチャイナタウンの市場的なアジア的雰囲気もあります。
ビル建設時の商店街のイメージを残した商店、食料品店や飲食店も多く、サブカルチャー系の店と曼荼羅模様。モザイク状のごちゃ混ぜ感に一種独特のクリエイティブな雰囲気があります。
まず1階は比較的普通のショッピングビルの雰囲気です。不二家やゲーセンのアドアーズ、おかしのまちおかといったチェーン店が入っています。
このショッピングビルの中心のテナントといえば「まんだらけ」です。中古漫画本の店からフィギュア、プラスティック、模型、など関連商品に展開し、買い取り販売のビジネスモデルを発展させています。
まんだらけ
愛媛の書店、明屋書店もなぜかあり、新刊のコミックやオタク系の本が充実しています。
同じフロアにあるジャックロードは高級ブランド時計の店です。100万円以上する時計がさりげなく置いてあります。
まんだらけに来た人を、コバンザメ的に引き寄せている類似の業態の店がかなりテナントとして入っているため、ビル全体がオタクの聖地となっています。外国人も多数来場、外国人向け観光ガイドブックにも乗っているのでしょうか。
ビル自体もかなり面白い作りです。当初の先進的な設計思想は2階の吹き抜けを渡る空中廊下など、現在のショッピングモールのようなデザインです。
一方、エスカレーターは昇りのみ、しかも1階から3階へ直行とか、外周の通路が曲がりくねっていて、どこにいるかわかりにくい構造。エレベーターも1か所しかありません。この通り、エレベーター通りと言われています。
一方わかりにくいため、タッチパネルの大型案内ディスプレイが置かれ、館内でFREE WIFIが使えるなど、かなり先進的な面もあって、このミスマッチングなごちゃ混ぜ感も面白いところです。
中華料理店や天ぷら店も街の中のようにあります。ラーメン390円は昭和価格。
同じ地下1階のプチ・パリはファッションのエリアで、パリの下町のような雰囲気です。 4階は半分シャッターが閉まっていて、オフィスやまんだらけのバックヤードがあります。半分は営業しています。
まんだらけ変屋をはじめとしたかなりディープな店も4階の半分にあります。ちょっと不気味なところも。エスカレーターで通過した2階に降りると、まんだらけ系の店舗でいっぱいです。
2階にある中野名曲堂は演歌・歌謡曲専門のCD店です。店頭で歌手によるミニコンサートやサイン即売会などを開催しています。東十条ミュージックショップダン、浅草ヨーロー堂と演歌・歌謡曲の都内三大拠点です。
まさに中野ブロードウェイはオタクのテーマパーク、幅広い年齢層、幅広いジャンルのオタクをカバーしています。
ブロードウェイだけではありません。ブロードウェイの周辺にもオタク的な店があります。レコードの中古の店のレアRARE。
手芸店のつよせは中高年のオタク女性の人気を集めています。ほかにも面白い店がかなりあり、幅広い年齢層のサブカルチャーの店が集まっています。
どちらかというとオタク系量販店のド・キホーテもちゃんとあります。
イトーヨーカドー、あおい書店のある高層マンション。警察学校の跡地の大学群があります。
南口は北口に比べるとあまりにも普通の街です。中野ファミリーロード商店街はかなり賑わいのある商店街ですが、北口の中野ブロードウェイなどを見た後では、かなり普通の商店街に見えます。 中野通りにはクラシックなアーケードがありますが、かなり静かです。創業の地に再オープンした丸井中野本店は、さすが本社のある中野だけあって駅前の立派な店ですが、全般に静かです。
ただ、煉瓦坂通りだけは面白いです。石張りのペーブメントの細い道にラテン風のバルが並んでいて、ワイン樽やオリーブの植え込みがちょっとおしゃれで、スペインやイタリアの下町的な雰囲気です。
中野区のもう一つの商業エリアは青梅街道沿いの東京メトロ丸ノ内線沿線です。新中野の駅に近い鍋屋横丁の交差点から南西に伸びる鍋屋横丁は通称鍋横と言われて、かつて中野区で最も栄えた商店街とのこと。アーケードのある商店街ですが、現在はかなり衰えているようで、シャッター店が空き地があります。