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レェルヴェソンス(L’Effervescence)

レフェルヴェソンス(L’Effervescence)

レフェルヴェソンスに初めて行ってきました。西麻布の交差点から青山よりに細い道を入った静かな住宅街にあります。

黒い皮張りの椅子でくつろげる、ウェイティングルルームで少し休憩。

案内されたのはゆったりとしたダイニングルーム。グラスのシャンパンはボランジェ。あまりにも普通ですが、すりおろしりんごのような柔らかい酸がこの店の料理を予感させます。

まず出されたのがオリーブ。これからの料理に向けての味覚の訓練のためだそうで・・・。やや上から目線か。このレストランの味は繊細かつ微妙なため、訓練が必要との前触れでしょう。どちらかがブラッドオレンジの風味だそうですが、どちらもオレンジの香りが感じられた。口に香り残っていたのか良く分かりませんでした。DSC06656-2

Un souhait et la lumière

願いと光

この日のメニューのタイトルです。

Daurade, sakura-ebi, oignon nouveau, fougère de mer

桜鯛、桜海老、新玉葱、新わかめを2口で

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グラスの盛り上がった泡から、桜海老の香ばしい香りが漂う。グラスに入った新玉ねぎのムースがほんのり甘く、桜鯛の柔らかい食感と新わかめの旨味、繊細な味わいが加わる。春を香りと味覚、食感で味わい、これからの料理の予感が。別に添えられた、口直しには液体窒素で瞬間凍結された愛媛産のきよみオレンジが爽やかです。

Comme le chausson aux pommes #14~ Bardane, Gésier, Romarin

アップルパイの様に#14~新牛蒡、砂肝、ローズマリーを3口で

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DSC06659アップルパイのようですが甘くはないアミューズです。この手のお菓子やB級グルメをかたどったアミューズが一流レストランの最近の流行で、フォワグラのハーゲンダッツ・クリスピーサンドやマカロン、エクレア、シュークリーム、串カツまで、楽しみの一つとなっています。

ここでは赤いケースに入った熱々の本格的なパイ。季節によって内容が異なり、リピーターにとって、楽しみのようです。土の香りに近い牛蒡、砂肝といった素材と香りが強いローズマリーをねっとりと仕上げています。フォワグラのように重くないのが、アミューズとしては好感が持てます。

le début~ Luciole de mer pochée et petit vert, sargasse, citron con!t au sel,

wasabi, jus moussé de Kishu-umeboshi”

はじまり~ 蛍烏賊とプチベール、ホンダワラ、

塩漬けレモンのエミュルション、本わさび、紀州梅の泡

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生臭さの感じられない蛍烏賊は半生状態に軽く火を入れたため、するっと食感がスムースで上品な味わいです。紀州梅の泡は余り香りが感じられなかったけれど、ホンダワラの旨味がレモンや本ワサのエミュルションは烏賊の内臓と共に複雑な味わいです。

合わせたのは、モーゼルのリースリング、クレメンス・ブッシュ・トロッケン。酸とミネラル感がホタルイカの海の塩味と苦みに合います。DSC06664

Un point !xe~ Navet cuit entier et huile de persil émulsionée,

jambon de Kintoa porc basque & brioche

定点~ 丸ごと火入れした蕪とイタリアンパセリのエミュルション、

バスク黒豚のジャンボンセック&ブリオッシュDSC06665-2

当店のスペシャリテだそうです。蕪の火入れが絶妙。70度で酵素を破壊しないように4時間かけてゆっくり火入れしたそうです。確かに通常火を入れるととろけてしまう蕪がしっかりと繊維が残り、食感はしっかりとしています。珍しいのは事実ですが、スぺシャリテと言うほどのものではないような気もします、

フィリプ・パカレと並ぶブルゴーニュの自然派の生産者、フレデリック・コサールのブルゴーニュ・シャルドネ・ビゴット 2012 。自然派らしい柔らかい味わいです。説明ではビゴットはシャサーニュとピュリニーの間にあるとかいう話でしたが、 地名ではありません。ヴォルネイとポマール近辺とオート・コート・ド・ボーヌの区画のブドウで造られているようです。

à travers les bois ~ 2014

Ayu cuit à feu vif et sa consommé clair,

sauce gastrique et tapenade aux abats, cresson, poivre sansho de montagne

森を走る~2014

生き生きと焼いた鮎をそのコンソメと、肝の苦みのガストリックとタプナード、

クレソン、山山椒

まずは鮎の旨味の凝縮したコンソメが出され、次に出される鮎の香りを予感させます。DSC06666-2DSC06667-2

たぶんこの日からのメニュー。ネット掲載では石鯛と菜の花だったが。鮎の解禁は6月1日のはずだが、1日フライングでしょうか。鮎は3つに分けられてそれぞれが別の調理法により調理されています。頭の部分は炭火焼でカリカリにクリスピーな食感を出しています。半身はフライパンで焼いています。皮がパリッとしてジューシーな味わい。残りの半身は笹で包んで寝かしたものを、蒸しています。しっとりと柔らかくソフトな味わい。笹の香りがグリーンを感じさせます。肝の苦味のあるガストリックソースとオリーブのペーストのタプナード、クレソンとクレソンのソースに山山椒が山の緑の香りです。いずれも日本的な繊細な食の世界です。

ワインは山梨津金のボーペイサージュBEAU PAYSAGE。メルローが有名ですが、出されたのはカベルネ・フラン。山のワインのヴェジタルなニュアンスが、鮎の持っている山の香りやグリーンの食材に良く合います。

Pique-nique imaginaire~ sous le né#ier

Foie gras au naturel & lait à la né#e du Japon,

gelée de sake, concombre, pimprenelle

想像のピクニック~枇杷の木の下で

フォワグラのナチュラルと枇杷のミルク、

日本酒のジュレ、加賀太胡瓜、パンプルネルDSC06668-2

フォワグラは冷製テリーヌできめ細かく微妙に塩があってエレガントです。旬の生の枇杷とちょっと弾力性のある酸味のある杏仁豆腐のようなミルクが爽やか。合わせたのは富山の満寿泉の貴醸酒。なんと3月に富山駅からライトレールに乗って訪れた富山の岩瀬の蔵です。貴醸酒は仕込み水の代わりに清酒で仕込んだ、貴腐ワインのような芳醇な甘みと酸味のある日本酒です。フォワグラは日本系の発酵食品との相性が良いですね。この料理は、この酒とセットで楽しまないと、面白さは半減してしまいます。このレストラン、ワインリストの自然派ワインも魅力的ですが、ペアリングが絶対おすすめです。

De gauche et de droite~thé de taiwan

右と左で ~ 金宣烏龍茶

ウーロン茶が右と左の温度を変えてあります。左の冷たい方は白桃の香りが強く、ネクターのようにとろっとしています。右は温かくさらっとしていますが、白桃の香りがします。真ん中で飲むとほどよい感じ。だからどうだということはないですが・・・。DSC06670

Vert foncé~

Entrecôte de porc Hakkinton grillé,

purée de pousse de pétasite du Japon et jus de vinande aigre doux,

plantes sauvages de la montagne, olive noire

深緑~

岩手白金豚ロース肉を薪で焼いて、

ふきのとうのピュレと甘酢っぱい肉のジュ、山菜たちと黒オリーブ

ナイフはラギョールの柄の材質が異なるものを選べます。生江シェフの研鑽したミシェル・ブラス本店のあるライオール産の名品でミシェル・ブラスを感じるサービス。ナイフに気を取られて、料理の方の写真を忘れてしまいました。ナイフはどちらでも良いような気もします。良く切れます。DSC06671

緑の葉に囲まれて、ローズピンクの豚肉と褐色のコゴミやゼンマイ、クセのある野草をあえて使い、繊維を感じるやや硬質な食感に調節された火入れ。カリカリの粉末状の黒オリーブに塩が感じられ、ほろ苦いふきのピュレや酸味のある肉のジュとともに、クセのない素材である豚肉料理として、メインの〆として緊張感のある味わいを作り上げています。

ロースと胸の間の脂の多い部位は別にカリカリに焼き上げられて、クリスピーな食感で、甘く濃厚な味わいです。

メインとして、とかく印象少なく終わりがちな豚ロースという食材を、様々な手法を駆使して複雑に造り込まれ、メインにふさわしい料理となっていました。

ワインはコート・ド・ジュラのピノ・ノワール、ドメーヌ・カヌヴァDomaine Ganevatビオディナミ栽培、 亜硫酸不添加、ノンフィルターの優しい味わいです。色合いが薄く、ほんのり苦みがソースに合います。

Notre sélection de fromages ou Notre assortiment de légumes

厳選チーズ あるいは 時季のお野菜DSC06673-2

チーズにはフランスのロックフォールやシェーブル、ハードタイプのほか、生江シェフが仕事していたミシェル・ブラス・トーヤ・ジャポンに近い北海道の喜茂別町産のウォッシュタイプがありました。たぶん、チーズ工房タカラの「小さなトム」と思われます。先日、札幌のフェルミエでシェーブルタイプを購入したばかりです。ウォッシュとしては、柔らかい味わいのくせのないタイプです。

チーズにはジュラのシャルドネ、ビオの生産者によるものを合わせています。やや甘く、野生酵母のためかフェノール香もあるが、少し甘さが感じられ、ロックフォールなどの塩が感じられるチーズに良く合う。DSC06672-2

時季のお野菜は生野菜のサラダです。と言ってもただの皿ではありません。なんと60種類の野菜が入っています(リストあり)。全国各地の6生産者などから集めたもの。しかも、フレッシュ・ハーブ系の香り豊かな野菜や、味わいにくせのある野菜、苦みのある野菜などがバランス良く配置され、どの部分を食べても複雑な味わいで、完成度の高い一皿となっています。チーズもいいけれど、この野菜はおすすめです。当店のスペシャリテと言ってもおかしくない一品です。どちらかを選ぶとすれば、まず、こちらでしょう。実は、この皿、ミシェル・ブラスのスペシャリテ、ガルグイユ(Gargouillou)を日本的な感覚で再構成したものではないかと思われます。DSC06674-2

ワインはシュナン・ブランの辛口です。

La chaleur du soleil~ Rhubarbe con!te et fraise “Tochiotomé”,

gelée de bière à la #eur de sureau, glace au thé Earl Grey,

fondant-disque de la crème pâtissière & biscuit shortbread

やわらかい陽のような~

ルバーブのコンフィにとちおとめ、ニワトコの花香るビールのジュレ、

アールグレイアイスクリーム、ショートブレッドと溶け合うカスタードのヴェールDSC06675-2

メインの後、少し時間をおいて、デザートが出されました。

甘い苺、とちおとめとルバーブの酸味が効いたコンフィ、西洋ニワトコ(エルダーフラワー)はマスカットの香りのするビールのジュレ。アールグレイのアイスクリームは苦味があります。上を覆っているカスタードのヴェールはふんわりと柔らかく、その上のサクッとしたショートブレッドの粉が溶け込み、さらにアイスクリームを包み込むように下方向に溶け込んでいって、様々な要素が複雑に混じり合った食感と味わいが同時に楽しめます。全体はの味わいは重くなく軽やかです。

インはルドヴィック・シャンソンモンルイ・シュール・ロワールの甘口。樽発酵80%。

Glace au jus de jeune pousse d’orge,

crème légère au fève de Tonka,cerise noire con!te

大麦若葉のアイスクリーム、

トンカ豆のムース、アメリカンチェリーのコンフィDSC06679

大麦若葉は抹茶のような香ばしい香りが漂う。

$é ou Café avec Mignardises

カフェ・紅茶 ミニャルディーズDSC06680DSC06694-2

可愛らしいミニャルディーズは小さめなのが良い。お土産にもキャラメル風味のケーキが付いていました。

DSC06704皿の全体構成が良く出来ています。料理はかなり造り込まれ複雑ですが、全体に軽やかで繊細、最後まで楽しめる内容です。食材、特に野菜の使い方が秀逸です。ボリュームも配慮され、デザートも重くならずに、楽しめます。この日は蛍烏賊、鮎、時季のお野菜、デザートが特に印象に残りました。自然派ワインをメインにしたペアリングは、けっして主役にはならずに料理を引き立て、料理とセットで一つの世界を創り、その価値を高めているため、絶対おすすめです。

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