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アルシミスト

18日土曜日のディナーは久しぶりに白金のアルシミスト。複数の素材から料理を造り上げる創造力に相変わらず驚かされます。

素材の食感や質感を素直に生かした料理ではなく、それぞれの素材の持つ特性を、既成概念にとらわれず、様々な調理技法により再構築、融合させることにより、感性が凝縮された料理として皿の中に表現されているのが、アルシミストの料理の特色です。DSC01620

一見脈絡なく現れる料理の一皿一皿に、統一感が仕組まれています。たとえば、料理のドレスコードとして店のシンボルカラーの紫色と季節のシンボルカラーの桜色がセットされていました。各皿は器とともに現代生け花や抽象画のようにヴィジュアルに、造形的にまとめられています。昨年より、料理のアートのレベルが上がっていて、完成度(感性度)がアップしているようです。 DSC01621

表現されているものは、様々な表情の自然ですが、食材の特性にも配慮しながら、調理技術や、創作性、表現性、エンターテイメント性などにより五感と知性に様々な形で訴えかける、クリエイティブな料理です。一方、ペアリングで出されるワインは自然派ワイン中心の料理に馴染むワインです。 DSC01623

フォワグラ チチャロン スモークサーモンDSC01624

ファワグラのマカロンがフォワグラのエクレアに進化していました。豚の皮をスナック菓子のように揚げたチチャロン。DSC01628

瓶のふたを開けると、玉手箱のように燻蒸香の煙が噴き出し、ガラスにスポンジ状のサーモンが入っています。いきなりサプライズの遊び心にあふれるアミューズ。DSC01627

レンズ豆 フォワグラDSC01629

店のスペシャリテで必ずこのタイミングで出される一皿。凍ったフォワグラのテリーヌをすりおろした皿に、温かいレンズ豆のスープを注ぎ、少しずつ溶けながら変化する味わいを楽しむ、水平的に味わいの波紋が広がる料理。

ホタルイカ ブラッドオレンジ イカ墨 ミントDSC01632

季節アイテムのホタルイカと宇和島産ブラッドオレンジの絶妙な相性の良さ。垂直方向の味わいと抽象画になっています。

根菜 ブーダンノワールDSC01634

定番のブーダンノワールだが、今回は根菜との組み合わせで、土や鉄っぽい大地の味わいを楽しみます。後から注がれるのは鴨のスープ。

紫いも キャビアDSC01636

シンボルカラーの紫の作品。ジャガイモにキャビアという組み合わせに紫の器、抹茶碗紫式部をコーディネート。

カジキ トマト おかひじき 紫蘇DSC01638

DSC01639味わいが単調になりがちなカジキマグロは中央部をミキュイにして、淡い花びらの色合いからめしべのような紫蘇から染み出したように鮮やかな桜色が広がる。美感、食感、季節感をマッチングさせた一品。あわせたのは山口の大吟醸「獺祭」、デザートへの伏線でもある。

尾長鯛 人参 サフラン ディルDSC01641

DSC01640オレンジ色とグリーンの明るくフレッシュな組み合わせ。春のあたたかい生命や緑を感じる。

雲丹 和牛 クレソン アスパラガスDSC01647

DSC01643桜色の肉と雲丹にクレソンのソース。緑の野菜の躍動感。生命感みなぎるメインに合わせるワインもタヴェルの自然派ロゼワイン。

本日のチーズDSC01648

グリーンサラダ キリDSC01649

サラダのようですがデザート。

酒粕 いちご さくら 春菊DSC01652

酒粕のアイスクリームと苺に春菊のソースという組み合わせが、パステル抽象画のよう。アートに春を味わう。

パイナップル ラム酒 チョコレート バジルDSC01654

横になったグラスに入ったパイナップルとチョコという、現代アート風のシュールなオブジェのデザート。

ルワンダのエスプレッソとお茶菓子DSC01655

〆のマカロンも紫。

 

レストラン アルシミスト

夜総合点★★★★ 4.5

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