新宿御苑周辺にはなぜか中華料理店が集まっていて、この店も礼華と同じく新宿御苑に面した通りにある。この店はくたびれた感じの赤いじゅうたんの狭い階段を上った2階にある。窓の外には新宿御苑の緑が広がっている。
ランチのセットメニューが3種。油淋鶏と四川マーラー豆腐、海老と野菜の塩味炒めの3種だが、四川マーラー豆腐(麻婆豆腐ではない)が名物のようなので注文する。
ぐつぐつと煮立った土鍋で出される。山椒はプッシュ式のミルでお好みに応じて入れるとのこと。
豆腐はソフトできめ細かいがやや崩れ気味である。辛さは余り感じなかったがあとで感じられるようになる。しょっぱさもほどほどで、甘さは少なく、総じて上品な味わいである。豆豉や香辛料は複雑だが辛味はラー油の量が少ないため、刺激的ではない。しかし、汗は次第に噴き出してくる。
スープは色の薄いほとんど具材の見当たらないスープだ、コーンとニンジンが少しだけ入っている。淡麗で薄味、京料理の澄まし汁のようにほんのりと上品な味の鶏のスープ。透明感があり、麻辣豆腐と対照的な味わいのためこちらを先に飲んだ方が良い。
サラダはレタスと紫玉ねぎが醤油系のドレッシングで和えられ、ナッツがかかったものが数枚ある程度。
お茶は冷たいウーロン茶。ポットにも冷たいまま入っているのは、マーラー豆腐には助かるところ。ご飯はやや多めだが、炊いてから時間がちょっと経過したのか、礼華に比べると味が落ちる。
デザートはパイナップルゼリーに生のグレープフルーツが添えられたもの。夏にふさわしく爽やかで、中華風のデザートにこだわらないところが良い。
礼華がヌーベル・シノワでこちらは薬膳系伝統中華という位置付けのようだが、ランチではさほど違いが現れないようである。
昼総合点★★★☆☆ 3.7
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