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フランス篇――その1 アルザス② コルマール

アルザス2日目の翌日は快晴であった。この日は、アルザス州南部のオ・ラン県のコルマール市と周辺の村々を訪れる。ホテルを出てコルマールの駅に向かう。荷物も軽いので、トラムに乗ることにした。ホテル近くのオム・ドゥ・フェールの駅から乗るのだが、AからEまでの5系統のうち、E系統以外のすべてのトラムがこの駅に集中しているため、どれが中央駅に行くのか良くわからない。ホテルの前を通っているA系統とD系統は、道路の反対側で乗れば中央駅に行くということをホテルで聞いたのだが、券売機が近くにない。交差しているC系統に、券売機が1か所あったのでそこで買おうとするが、買い方が分からない。画面が出るのだが、タッチパネルでないためどこで選択すれば良いかわからないのだ。近くの人に聞いてみると、画面の下のドラムを縦に回転させて、選択画面のカーソルを動かして、購入したいチケットを選び、緑色の確定ボタンを押して購入する仕組みのようである。縦型のもののほかに、ダイヤルを回して選択するものもあった。

ATMなど、ほかの画面操作のシステムも、フランスではタッチパネルはほとんど見かけることはない。物理的に回転させるか、画面の横の押しボタンを押す方式であった。クレジットカード決済もサインすることは全くなく、すべて暗証番号を押したうえ、緑の確認ボタンを押すという端末で処理されていた。これは、日本でもごく一部普及しているので問題はなかった。

慣れれば何ともないことではあったが、最初はほんとうに戸惑ってしまう。文化の違いがこういうところに現れる。慣れている地元の人にとっては、外国人がいかに理解できないかということが分からない。これは、日本の交通機関などでもいえることだと思う。外国人によるモニタリングツアーを一度は実施しなければならない。

パリの地下鉄もそうだが、10回分の回数券を券売機で売っていて、かなり割引率が高いようだが、ここでは、せいぜいあと2回程度の利用なので、1回券を買う。券売機の数が少なく、買っている人もあまり見かけないのは、日本でいうスイカやパスモ、イコカのようなチャージタイプの1C乗車券が普及していることによるようである。地方都市でもかなり普及しているようで、日本以上の普及率かもしれない。クレジットカードの普及も日本よりもはるかに進んでいるように、フランスはICカード文化の国であるといえよう。その分、券売機やATMの近代化は遅れているようである。

さて、トラムだが券売機の近くに、中央駅行きのC系統のトラムが来たので、安心してこれに乗ることにする。駅までは2駅。これでは歩いた方が早かった。C系統は中央駅の横に平面に着く。

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一方、A系統とD系統は国鉄線とは地下で立体交差して駅の西側に伸びている。したがって、トラムは途中から地下鉄となって、中央駅の駅は地下深いところにある。

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オーストリアのリンツにも同じようなトラムの駅があった。また、D系統は駅とは反対方向にライン川方向に伸びていて、ライン川を渡ってドイツのケール(Kern)まで延伸が計画されている。完成すると国際列車(国際トラム?)となる。スイスのバーゼルでも隣接するフランスのサン・ルイへのトラムの延伸が計画中である。

terはフランス国鉄が地域圏ごとに行っている地域急行輸送Transport express régional)のサービスでアルザス州はter Alsaceのとして運営されている。駅には電化区間、非電化区間を直通運転可能なデュアルモード車両のB 81500型 (BGC)もあったが、今回乗車したTER200はストラスブールコルマール、ミュールーズ、バーゼル間を最高時速200キロで結ぶアルザスの新幹線で、電化された幹線鉄道である。

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州内の路線図がペインティングされているカラフルな車両である。ディーゼルの車両だが、自転車も搭載することができ、快適な乗り心地である。

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駅の売店で購入したPAULのパンを車内で朝食。値段は日本同様高いが、高級感のあるおしゃれな箱に入ってくるのが日本との違い。フルーツパイはサクッと美味しい。

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30分ほどでコルマールに到着する。コルマールは6万千人の小さい都市だが、オ・ラン県の県庁所在地だけあっ
て、駅舎はクラシックな石造りの立派は時計塔のある風格ある建物である。コルマール駅のバス停をまず確認。

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県庁の建物はさすがに小さく、日本のちょっとした市役所レベルの大きさだ。それに対して、県議会の建物はかなり立派である。

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ここでも観光客向けのミニトレインが走る。中心部は多くの観光客でにぎわっている。

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商店街にはなぜか、日本の着物のようなものの店も。

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町の中心には教会や博物館がある。

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教会前の広場ではフリーマーケットも開催している。

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一部近代的な商店街もある。

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野菜の形や動物の形などのカラフルなチョコレートの店。

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いかにもアルザスらしい木組みの家もある。

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街の建物はかなりカラフルで綺麗なものが多い。花も至る所に植えられている。

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プティット・ヴニーズという運河沿いの街この都市の中心部にあり、一番人気の観光スポットとなっている。

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ここにも子供向けのメリーゴーラウンドがある。

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プティット・ヴニーズの一角に市場がある。近代的な建物だが、食材の宝庫だ。野菜や果物、肉のほかドイツ風のパンや特産のフォワ・グラやタルトを売る店が並んでいる。

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市場の横の運河には、野菜が船で運ばれたところだ(展示用?)。
観光客向けのゴンドラもヴェニスのように運河をめぐっている。

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駅に戻る途中、県庁舎の隣に可愛らしい県知事公邸がある。

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