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フランス篇――その1 アルザス① ストラスブール

カールスルーエからTGVで45分程度、ライン川の国境をあっさりと超えて次の駅がストラスブール。もちろんパスポートチェックはない。ただ言葉がドイツ語からフランス語に変わり、街の雰囲気もかなり違う。DSC03231.jpg
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DSC03235.jpgストラスブールアルザス州の州都で人口約27万人。カールスルーエとほぼ同規模だが、人口以上に都市規模は大きく見える。雰囲気は洗練されていて、多くの人々で賑わっているが、何となく雑然としている。今晩の宿は街の中心部のホテル、メゾン・ルージュ。かなり古い建築物。狭いが落ち着いた雰囲気の部屋。DSC03236.jpg

となりがデパートのギャラリー・ラファイエットである。街の中心部はたいへんな人出で賑わっている。ホテルの前には白とグレーのおしゃれなデザインのトラム、シタディスが短い車両を7車体を連接させた長い編成で走っている(A系統とD系統)。近くのオム・ド・フェールのトラムの駅からは3系統のトラムを利用して中央駅にアクセスすることができる。ストラスブールの中心部は車両が乗り入れ禁止で、デパートの前の道も人のほかはトラムだけが走る、いわゆるトランジットモールである。安心して歩けるため、賑わっている。タクシーや地元車両などの許可車両は道路に突き出た車止めにカードをかざして、侵入できるようになっている。

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街の中央のクレベール広場や歩行者専用の通りに人が行き交っている。広場には観光客向けの連結カートの車両が回っている。これは、この街に限らず、アルザスやブルゴーニュの観光客が集まる市街ではどこでも見受けられる光景である。

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ストラスブールのランドマークはノートルダム大聖堂。

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1170年から250年かけて築造されたそうだ。尖塔の高さは142mで中世のものとしては最高だそうである。塔の上まで329段の階段はかなりきつい。

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塔の上まで登ると、西側には遠くにボージュ山脈やその手前のワイン産地のブドウ畑が見える。

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東側にはライン川の向こうのドイツの山々もかなり近く見せる。

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大聖堂から土産物店やレストランが立ち並ぶ通りを下りていくと、イル川に出て遊覧船乗り場に出る。

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ここも大勢の勧告客が遊覧船を待っていた。9ユーロのチケットを買って遊覧船に乗り、旧市街の周辺の川と運河を1時間10かけて1周する。アルザスの伝統的な街並みのプティット・フランスを望むことができる。

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運河の水門では、水門を開けて水位が高くなるのを5分程度待つ。

フランス随一の超エリート官僚養成学校、国立行政学院(ENA)の横を通る。

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旧市街から離れて川をゆくとガラス張りの建物はヨーロッパ宮、この建物は欧州評議会、欧州人権裁判所、欧州議会から構成され、議事堂や事務局の建物を見ることができる。歩くと、ここまではかなり時間がかかるので、遊覧船はお薦めである。

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船を下りて、プティット・フランスまで川沿いに歩いていく。観光客も少なく気持ちの良い散歩道である。トラムの通る橋も見られる。

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クヴェール橋(Les Ponts Couverts)には、古い塔を3つ見ることができます。

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プティット・フランスにはアルザス独特のドイツ風の木組みの家が数多く見られる。水辺の風景は美しい。

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郷土料理のベック・オフのレストラン、ル・ベックオフ・ダルザスもある。

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歩行者専用道路の商店街を通って、大聖堂に戻ることにする。

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近くのグーテンベルク広場にはメリーゴーランドがあり、自動車は基本的には乗り入れ禁止のはずだが、広場の地下には駐車場が整備されていて、特別に許された自動車なのだろうか、はいっていく車も見受けられる。このメリーゴーランドは夏の期間限定のようで、冬はないようである。日本にあると驚いてしまうが、ヨーロッパではほかの都市でも、広場では多くのメリーゴーランドを見ることができた。

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大聖堂から北にドーム通りを北に向かう。少し言った角にワインショップ、オ・ミレジメがある。アルザスワインの品ぞろえは世界一だろう。フランス国内の他の地域のワインもかなり揃っている。ワインファンであれば、是非訪れてみたい店である。いくつかの注目すべきワインが驚くべきほどの格安であったのだが、閉店間際だったので再訪することを告げて、パリに送付できることだけ確認しておく。アルザスワインは、世界的な投機対象となっていないためだろうか。フランスではブルゴーニュワインに比較してかなりの割安感がある。

この店の近くに郷土料理の有名なレストラン、ル・クル(Le Clou)がある。外観は分かりにくい店で、重い扉を開けるには勇気が要るほどだが、中に入ると大変な盛り上がりようで、予約していなかったので、9時半まで開かないといわれる。

2時間程度あるが、ほかの店を探すのも大変そうなので予約を済ませていったんホテルへと引き上げる。フランス人は食事の時間が遅めである。9時半に訪れると、まだまだ、大変な賑わいである。シュークルート・ガルニー(Choucroute garnie、17.20ユーロ)とキッシュロレーヌ(La Quiche Lorraine,7.69ユーロ)など郷土料理を注文する。

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シュークルート・ガルニーは各種ソーセージやベーコン、ハム、ジャガイモの盛り合わせにキャベツの酢漬けが添えられている。シュークルートはドイツのザワークラウトのフランス語読みであり、完全にドイツ風の料理である。

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隣のロレーヌ州の郷土料理のキッシュロレーヌは日本で食べるものよりも薄いが、ふんわりとしていてジューシーでかなり食感が楽しめる。

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ドメーヌ・グレッサー(Gresser)のリースリング、アンドロー(Andlau)の東のグランクリュのメンヒベルグ(Moenchberg)、アルザス・グラン・クリュ2004を注文する。

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ワインはドイツ風のグラスで出されたが、リースリングとしては熟成感があり、コクのある味わい深いワインであった。BarrやAndlauのワインには注目に値するものが多い。

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