赤坂2丁目にある「中国名菜露天」。高級店のトゥーランドット臥龍居、赤坂離宮やメゾン・ド・ユーロン、大衆店では四川雅園や同源楼など中華料理の名店が多い赤坂界隈で、中堅レベルの落ち着いた雰囲気の中華料理店。
ランチメニューのなかで、人気は1080円と消費税分アップしたものの、割安感のあるサービスランチセット。スープ、副菜2種、メイン、デザートの充実した内容である。
牛肉と豆腐のスープはとろみのついた具材の少ないシンプルなスープだが、味はしっかりしている。
副菜が細切りジャガイモのサラダと海鮮茶碗蒸し。ジャガイモは繊細だが唐辛子がピリ辛くアクセントをつけていた。
茶椀蒸しは鶏系の出汁だろうが、これも繊細で日本的な味。量は少ないが蟹肉が入っていた。
茄子と挽肉の醤油炒めは、四川風の麻婆茄子のような唐辛子は入っていない。良くある料理ではあるが、とろみのついた醤油ソースに旨味が出ていて、玉葱の甘さと共にほどよい味加減。挽肉の味が濃くなりすぎることはなく、ピーマンなどの油炒めの技術と共に単調になりがちな料理を味わいのあるものにしていた。
デザートのマンゴープリンは先日伺った日本橋の中華料理「孫」と似た味わい。爽やかだが軽い酸味と果肉の果実味が豊かな味わいである。
とろみを多用するなど、ちょっと古典的なところがあるが、料理自体は繊細で、調理のレベルは高く、価格に対して満足できる内容である。