NO IMAGE

斑鳩と西ノ京①

奈良旅行の2日目は斑鳩と西ノ京を廻ります。 

まず斑鳩へ。JR奈良駅前のホテル日航奈良からはJR関西本線(大和路線)快速で10分余り。ここまでは大変便利です。バス便は西ノ京を経由して法隆寺前までありますが、1時間程度かかります。直接法隆寺前まで行くので便利ですが、本数が少なく、午前中を中心に1時間に1本程度です。 

法隆寺駅は橋上駅舎の都市郊外の良く見かける駅で、観光地的な雰囲気はほとんどありません。法隆寺までは徒歩で20分前後です。

途中に産直野菜の八百屋やカフェがある程度で、自動車が通る道路沿いには土産物店もなく、普通の田舎町の道路です。

 郊外店のスーパーあり、日本全国見慣れた風景ですやがて法隆寺前の通りに至り、バスの停留所もあります。法隆寺の門前までは並木のある参道とアスファルトの道路がありますが、参道は歩きにくいため、並行して続くアスファルトの道路を歩いている人が多いようです。午前中で少し早いためか、観光客はほとんどいません。

 門前には土産物店がありますが、ちょっと暗い雰囲気で静かです。

 法隆寺の門前に行くとボランティアガイドの方が近づいてきて、無料でガイドをしていただけるということで、ガイドをお願いしました。法隆寺のボランティアガイドの登録者はかなり多いようです。

 法隆寺は建物と仏像の両方において、国宝や重要文化財のまさに宝庫です。ボランティアガイドの説明は助かります。

 法隆寺といえば、まずは世界最古の木造建築です。日本初の世界遺産でもあります。法隆寺金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と夢殿を中心とした東院伽藍に分かれています。 

国宝の南大門は室町時代に再建されたものですが、重厚なイメージの建造物です。

南大門を入ると、両側には土塀で囲まれたエリアがあり、内側には寺事務所などバックオフィスがあります。

その先が世界最高の木造建築である西院伽藍で、金堂、五重塔、中門、廻廊が最古の建築物です。中門は現在修復中で覆いがかかっていて、見ることはできませんでした。

 金堂の釈迦三尊像はアーモンド形の眼やアルカイックスマイル、面長でギリシャ彫刻を思わせる顔立ち、大陸の影響が濃厚で、飛鳥大仏と共通するものがあります。

 五重塔は最古というだけでなく、芸術として完成度の高い素晴らしい建築物です。初重内陣には東面・西面・南面・北面それぞれに塔本四面具(国宝)と呼ばれる塑造があります。特に、北面は釈迦の涅槃で釈迦の入滅を悲しむ仏弟子の像が素晴らしく感動的です。修学旅行生が行列を作っていましたが、他に観光客はほとんどいませんでした。

 東院伽藍へ向かう間にあるのが大宝蔵院。多くの国宝を所蔵する名前の通り宝庫です。

長身の観音菩薩立像(百済観音)、玉虫厨子、夢違観音など国宝中の国宝、日本の宝をいつでも待たずに見ることができます

 東院伽藍はなんといっても夢殿です。岡倉天心とフェノロサによって白布を解かれた秘仏の観音菩薩立像(救世観音)は金箔が残るアルカイックスマイルのふくよかな顔の仏ですが、期間限定の公開のため扉が閉ざされていました。

 これだけの日本を代表する芸術品を並ばずに見ることができて、拝観料は1500円。法隆寺は1日中飽きあることのない日本のルーブル美術館や大英博物館でしょう。外国人観光客を含めて観光客が少ないのは、交通が不便であることが一番大きい要素でしょう。

それと外国人についていえば、日本の伝統文化として現在世界的に評価されている、独自に進化した和の文化とは、少し異質であり、むしろ当時の伝来元である西洋やオリエントの古代文化に通ずるものがあるからでしょうか。 

中宮寺は聖徳太子の宮居斑鳩の宮を中央にして、法隆寺と対称的になるように建てられた寺、法隆寺東院伽藍のすぐ近くにあります。かつては四天王寺式の伽藍配置の大きな寺であったようですが、その後寺運衰退したものの、現在も創建時以来の尼寺として存続しています。

 何といってもこちらの見どころは、国宝の菩薩半跏像、如意輪観音像とも言われています。瞑想にふける優しく気品のある顔立ち、流れるように優美な造形は、宗教の世界を超え、東洋西洋の文化が融合し、普遍化した彫刻芸術としての美しさがあります。京都の広隆寺の弥勒菩薩半跏像も素晴らしい半跏像ですが、やや表情が硬く、一方、中宮寺のものは尼寺にふさわしい女性的な優しさがあふれています。

ボランティアガイドの方には本当にお世話になりました。こちらでお別れです。

あと斑鳩エリアには法輪寺と法起寺があります。法輪寺ヘは中宮寺から10分ちょっと。小さな寺ですが、飛鳥時代の仏像があります。 

ここから10分程度で法起寺に着きます。小さいながらも「法隆寺地域の仏教建造物」として世界遺産登録されています。日本最古の三重塔は国宝指定されています。なんといっても写真にきれいに納まるのがいいです。斑鳩と西ノ京②

NO IMAGE
最新情報をチェックしよう!

まちづくりの最新記事8件

>ご相談・お問い合わせ

ご相談・お問い合わせ

各主宰団体等についてメールでお気軽にお問い合わせください。
Mail:uemura@rrpf.jp

CTR IMG