松本市の蔵の街の中心は中町通り。城下町の雰囲気が伝わる街並みです。この街にオープンして20年になる郷土料理の店が草庵です。
中町通りに面した中町井sayもありますが、本館の草庵座間に伺いました。
蔵を利用した店内は民芸調のシックな雰囲気です。カウンターにご案内いただきました。 地元長野の季節の食材を利用した料理をいただくことができます。メニューはコースのほかアラカルトが充実しています。おすすめは壁に貼ってあるメニューです。
この日は郷土料理の定番の桜刺し(馬刺し)と山賊焼のほか、季節の料理として、本日のおすすめから独活三昧(生、きんぴら、天ぷら)と焼筍、松本一本葱とアナゴ揚げ出しを注文しました。
ワインは塩尻のブティックワイナリーで、ほとんど入手困難な城戸ワインがあるとの情報を事前得ていたので、尋ねたところ、メルローがあるとのこと。ミドルボディーのオータムカラーズをいただきました。
凝縮感があり、ベリー系の香り、ブラックチェリーやプラム、針葉樹などの複雑な香りが楽しめます。果実味が豊かで味わいは柔らかです。
まずは信州の郷土料理の定番の馬刺し。クセのない柔らかい味わいは塩尻のメルローとの相性が最高です。
山賊焼きは鶏腿一本を竜田揚げにしたもの。松本名物のB級グルメですが、一流の料理人同じだけあって、甘辛いたれが上品で絶妙の味わいで、メルローによく合います。キャベツも甘くてジューシーでした。松本一本葱は甘くてジューシーです。穴子の揚げ出しも付いていますが、こちらが主役。
筍焼きは皮ごと焼いた香ばしく新鮮な筍です。
独活は生を味噌に付けて食べると苦み走っておとなの味わい。天ぷらやきんぴらも繊維のしゃきしゃき感が良いです。
草庵は長野らしいスローフードの店。居酒屋に無い、郷土の食材を使った本格的料理を気軽にいただくことができます。地産地消が言われる以前、20年前からこのようなコンセプトのあることが素晴らしいです。長野県の食の奥深さを感じさせる店です。