ボルドー旧市街の中心部から徒歩で30分弱、バス便もある。公園の近くにある静かな環境のレストランで、ミシュラン1つ星を獲得している。淡い色を基調とした、エレガントなインテリアの明るくゆったりとしたダイニングルームで、外のテラスで食事をしている人もいる。スタッフもどこか気取った感じでサービスをしている。ただ、もう少しフレンドリーであっても良いような気がする。
少量ずつの料理が楽しめるデギュスタシオンのコースが2種類、80ユーロのMENU DECOUVERTEと120ユーロの MENU DE FETEがある。
今回は、料理8品からなるデギュスタシオンのコース・メニューを注文する。
アミューズ2品、前菜3品、メイン3(魚・肉2)、デザート2品、小菓子
東洋的な料理や調味料も使った創作料理はユニークでエレガントなもので、いかにもミシュラン好みのメニュー構成である。ただ、調理レベルで驚くべきものは少ない。
アミューズ2品。
ナスとセップ茸のムースは秋の味が漂う。
薄い白身魚で巻いたシャンツァイの代わりにミントが入った生春巻き風は、アジア料理の影響が感じられ、ちょっと面白い。
花ズッキーニのフリットと蒸し餃子のようなフォアグラとトリュフのラビオリ。
ヒメジのフィレ、半熟玉子とズッキーニ、マンゴーのタプナード、コロッケ。
フォワグラに鴨のスープのカプティーノ。
イベリコ豚のソテー、すりおろしたインゲン豆、ピーナッツオイル、赤味噌添え。
デザート2品。
小菓子はカヌレやマカロンなどボルドーの郷土菓子。なかなかボリュームがある。
ワインはソムリエのお薦めの2007 Chateau Troplong Mondot, Saint-Emilion Grand Cru シャトー・トロロンモンドット。サンテミリオンのメルロー主体の柔らかくきめ細かいエレアガントなワインである。
雰囲気とサービス、料理の創作性のレベルや意欲の高さが、料理技術をカバーしてミシュランの評価は星一つとなっているのだろう。