新宿御苑に面した道路の一角にある中華料理店。新宿御苑やテラス席の笹の緑が美しく、中華料理店としては、かなり洗練された快適な環境にある。
ランチはコースメニューや単品の料理のほか、サービスランチのセットや麺やご飯類のセットがある。メニュー自体は日本の中華料理店らしい古典的なメニューである。
サービスランチセットはA・Bが1000円、Cと芝エビのチリソース煮込みが1500円となっていてCとエビチリには名物の杏仁豆腐が付く。それぞれ単品が可能でその際はA・Bが800円、Cと海老チリは1000円である。
Bセットの紋甲イカと彩り野菜の塩味炒め大葉風味を選ぶ。
お茶はウーロン茶でもジャスミン茶でもない黄色っぽい少しフルーティーな中国茶で珍しい。
スープは卵と豆腐、三つ葉などのあっさりとした上品なスープ。とろみがないのも上品だ。
イカと野菜の塩味炒めは、具材はオクラ、カリフラワー、ヤングコーン、赤ピーマン。イカは櫛状に飾り包丁が入れられていて、柔らかく食べられる。野菜は軽い火入れで、生に近いシャキシャキした食感。特に、オクラのシャキシャキ感とネバネバ感が良い。素材を生かしながら、調味料は最低限の使用で、大葉で香りを付けたあっさりした味わい。料理の量はかなり少なめである。
韮饅頭は厚めの皮のもちもちした食感が良い。餡のニラの香りは強くはない。
漬物は黄色いのでた沢庵かと思ったが、瓜を薄く切った漬物のようだ。
ご飯が中華料理店としてはかなり美味しい。
全般的にエレガントで、優しい味付けと控えめなポーション。料理にサプライズはなく、アクセントに乏しいが、快適な環境の中で繊細な中華料理を味わえる貴重な店である。料理はワインに良く合うだろう。