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花嫁のれんの街 七尾

花嫁のれんとは、幕末から明治時代にかえて伝わる、加賀藩広がる婚礼の風習の一つで、嫁入りの時に嫁ぎ先の仏間の前に掛けられたのれんを、花嫁がくぐるというものです。加賀藩の直轄領地で行われてきましたが、加賀友禅で仕立てられたのれんは使用期間が短いにも関わらず高価であり、現在では金沢市内などでは行われず、七尾市周辺で残っているそうです。

のれんの前では、嫁ぎ先の水と持参した実家の水をカワラケに同時に注いだ「合わせ水」を花嫁が一口飲み、媒酌人夫人が「両家の水に合いますように」と願いを込めて、カワラケを玄関の地面に打ち付けて割り、一生この家の水を飲み、元に戻らないという誓いの儀式が行われます。

「花嫁のれん」テレビドラマや金沢・和倉温泉間のJR西日本の豪華観光列車の特急「花嫁のれん」は全国的に有名で和倉温泉の加賀屋がサービスを担当しています。

婚礼に使われた後、使われずに箪笥に眠っていた花嫁のれんを、七尾の中心商店街である一本杉通りのおかみさん達が、平成16年からゴールデンウィーク期間中に「花嫁のれん展」として、商店街の店舗や民家に展示したところ、その花嫁のれんの魅力に全国から観光客を呼び込んで、その魅力に惹き付けられてきました。各地で開催されるようになった雛祭りのイベントとも共通性があります。DSC06093

花嫁のれんを「花嫁のれん展」が開催されるゴールデンウィークだけでなく、観光客が常時見られるようにと、市に働きかけ建設されたのが「花嫁のれん館」で、平成28年4月に開館し、常設展示室では明治から平成に至る花嫁のれんが展示されています。DSC06073

DSC06062DSC06063DSC06064DSC06065隣にある集会施設である「寄合い処みそぎ」とともに、七尾市中心市街地観光交流センターを構成していて、七尾市営の施設ですが、指定管理者として一本杉商店街の店主などをメンバーとする一本杉通り振興会と町会が設立し、七尾市の観光を活かしたまちづくりを推進している法人、一般社団法人七尾家が管理しています。DSC06075

特に興味深いのが、実際に婚礼衣装をまとい花嫁のれんをくぐることができるのれんくぐり体験。

DSC06059最近の観光地の歴史的施設で衣装着付け体験がよく見かけるようになりましたが、こちらは豪華な婚礼衣装なので、若い女性の人気を集めそうです。この日は外国人も体験していました。本当の結婚式もできるそうです。この際には「合わせ水」を飲んだり、カワラケを打ち付けて割ったりできるそうです。DSC06068

また、地域の婚礼文化を展示する企画展示室では婚礼衣装の展示をしていました。DSC06061 DSC06060

ゴールデンウィーク期間中は一本杉商店街が店舗で花嫁のれんを公開する「花嫁のれん展」が開催されるので、多くの観光客が来場することでしょう。

http://hanayomenorenkan.jp/

一本杉通り商店街

七尾市のメインストリートの一本杉通り商店街は魅力的な街です。どこの街の商店街にでもある法人格のある商店街振興組合は設立されておらず、任意団体である一本杉通り振興会がイベントの開催など商店街の振興事業を行ってきました。

法人が設立されていないため、街灯やアーケードなどの補助事業は一切行われておらず、どこにでもある個性のない商店街とは一線を画しています。特に観光客を対象とした土産物店があるのではなく、地域住民の日常生活に密着した店が並ぶ商店街です。DSC06091DSC06092

http://ipponsugi.sakura.ne.jp/

https://www.facebook.com/ipponsugidouri/?fref=nf

しかし、観光に力を入れないのではなく、一本杉通りでは見る観光ではなく、ふれあい観光として「語り部処」の設置を推進しています。「ご主人、女将さん、従業員、おばあちゃんの目線での語りを聞き、楽しんでいただく」ということだそうです。ゆっくりと店を回って、短くても1時間半は欲しいとのこと、商店街として先進的な発想です。語り部処の目印として「のれん」が掲げられています。DSC06104

商店街は地元密着型の商店が多いですが、全国的にも観光客が訪れる店がいくつかあります。有名なのは高澤ろうそく店。和ろうそくの店です。お香の香りのするジャパニーズ・アロマ・キャンドルが魅力的です。店の正面にある手書き絵ろうそく、花などの絵が美しく、部屋の装飾や癒しが得られるオブジェとして最適です。和ろうそくは、芯が和紙と灯芯、蝋が植物油で作られているのが特色で、蝋が鉱物油の洋ろうそくに対して、和ろうそくは主に植物性原料を使っているので二酸化炭素の排出がなく、環境にも優しく、人にも、動物にも優しいろうそくとのことです。DSC06080DSC06099DSC06095

http://www.takazawacandle.jp/

昆布海産物處 しら井 【昆布・海産物加工品製造販売】や、漆陶器のあらきは九谷焼や輪島塗の器の品揃えが魅力的です。DSC06102DSC06087

お茶の店では抹茶の体験ができます。DSC06105

千年近い歴史のある一本杉通り、女将さんなど女性が街づくりに積極的に参加してるのが特色です。店舗は明治時代から大正、昭和、平成と建てられた時代は様々で、統一的景観はありません。その自然なごちゃまぜ感が魅力的です。DSC06085

DSC06084DSC06083DSC06086駐車場の表示など外来者にもう少し優しいと良いと思われます。

七尾市の中心から近い和倉温泉は日本を代表する名旅館加賀屋の街です。加賀屋の会長と以前お会いした時、巨大な温泉旅館の中にすべてを詰め込むと、街を歩く人がいなくなり、街の魅力がなくなるという話をしたところ、本当に新しい街を作ってしまいました。加賀屋とその姉妹館、加賀屋グループのホテルが和倉に集積してるほか、パティシエ辻口博啓氏のル・ミュゼ・ドゥ・アッシュのスイーツ、金沢の料理旅館「金沢茶屋」、台湾の日勝生加賀屋など、加賀屋グループは大きく展開しています。

昨年10月オープンの加賀屋別邸松乃碧は、館内に角偉三郎美術館併設の高級旅館ですが、インクルーシブシステムの宿ということで、日本では珍しいタイプの宿。お酒などの飲み物などが料金が込みになっています。

加賀屋を中心とする和倉温泉と七尾の中心市街地、両者が密接に連携することによって七尾市がさらに発展していくと思われるのですが、現実にはなかなか難しいようで。

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