3月15日、池袋のワインバー・エスペルトで開催されたスペインのプリオラートのテロワール・アル・リミットのメーカーズ・ディナーに行ってきました。ドイツ人のドミニク・フーバー氏が造るのは完璧なまでに自然派、ナチュラルなワインです。ビオディナミ農法、大容量の古樽・古フードル、全房発酵、野生酵母、ピジャージュ・ルモンタージュなし、温度管理なしと自然にまかせるワイン造りはかなり徹底しています。
エル・セジェール・デ・カンロカで食べたモダンスパニッシュに合わせて、ワインのスタイルを全面的に自然派に変えさせたとのことでした。
ガルナッチャやカリニェナ主体の赤ワインは自然な抽出による穏やかな酸と無理のない自然な果実味、旨味のある味わいです。DITS DEL TERRA 2010はパワフルでありながら、フレッシュできれいな酸と緻密かつエレガントな味わいは秀逸でした。
白ワインはペドロ・ヒメネス主体で、酸味が少なく、塩っぽいミネラル感、重厚な味わいです。フレッシュな香りや酸味が少ないのは発酵温度が27度と高めだからなのしょうか。アルバリーニョを使って、低温マセレーション、低い発酵温度で発酵すればかなりスタイルは変わるのでしょうが、自然派のスタイルとしては難しいのでしょうか。