京浜東北線の西川口駅の西口です。かつては風俗街で有名だった西川口ですが、浄化運動の結果、風俗街は消滅。現在は中華料理店が数多く開業し、中華料理ファンの間で有名な街となっています。
中華料理といっても、こちらの中華料理は酢豚や八宝菜、青椒肉絲、焼売などの日本的中華料理ではなく、中国の四川省や新疆ウイグル自治区などの西域の料理をはじめとする、中国各地で食されている現地仕様の郷土料理、いわゆるスローフードの性格が強いのが特色です。
今回伺ったのは火焔山という新疆ウイグル自治区の料理の店です。駅から歩いて10分程度、雑居ビルの2階にあります。
午後1時半から深夜まで営業という、変則的な営業時間ですが、到着した1時半過ぎには、すでにかなり客で混んでいました。グループ客がすでに盛り上がっていて、かなり騒々しい状況です。
羊、鶏、牛肉の料理が中心で、ハラル認証のあるイスラム教徒に対応した料理であるため、豚肉を使った料理はありません。
名物料理という新疆大盘鸡(新疆大皿鶏肉の辛口煮込み)と、羊肉串(ラム肉の串焼き)、羊肉水饺(手作りラム肉水餃子)をとりあえず注文。串焼きはクミンなどの風味豊かなスパイスが効いていて、ちょっと辛目、肉は柔らかく癖のないもので、ジューシーで美味です。
水餃子は羊肉を使っているものの、もちもち感がりますが、さほど郷土色はなく、普通においしい水餃子です。
鶏肉の煮込みは2~3人前とのことですが、大変な量です。ジャガイモが多く、辛さはかなりの量のトウガラシが丸のまま入っていて効きます。香辛料は他に際立ったものはなく、味わいは比較的シンプルです。ちょっと量が多いので食べ疲れしてきました。
あとから手作りのきしめんが来てスープに絡ませて食べます。幅広く太目でかなりのボリュームです。
このため、追加注文はせず、ここでお会計としました。
写真付きメニューを見ると、羊の内臓系の強火炒めが魅力的です。
西川口駅の西口は中華料理店の多いイトーヨーカドー付近は商店街としてきれいな街並みですが、駅に西口に近い一番街などのかつての繁華街は空き店舗がかなりあり、寂しい雰囲気が漂いです。ガソリンスタンドの後にできたパチンコ店も閉業となっているほど、かなり厳しい状況が窺えます。
一方、東口に行くとオートレース通りを中心に、全国チェーンの飲食店やマンションが立ち並び、特に街の個性はありませんが、普通の東京近郊の街並みです。
スローフードの中華街という魅力的なコンテンツはありますが、再開発が進む川口駅周辺に比べると、停滞感が感じられる西川口駅周辺でした。