北の居酒屋 その3 札幌 味百仙

札幌駅の北口から近いところ、雑居ビルの地下にある居酒屋です。こちらもミシュラン掲載、ガイドブックにもよく登場する札幌を代表する居酒屋です。

午後8時に予約、大変な混みようで6人テーブルの相席でした(予約時相席を確認)。

お通しは、白身刺の子和え。これだけでも相当仕事が加わった料理で、店の力量がうかがわれます。魚卵の旨味と日本酒との相性も考慮された料理です。

こちらの日本酒は北海不動に限定せず、日本全国から選び抜かれたものがあります。黒板のお酒のメニューの料金は大きめの利きぢょこ一杯のお値段。

かなりいろいろな種類を飲めそうです。

まずは東一、佐賀の東一うすにごりと山口の東洋美人。東洋美人の純吟はきれいでピュアな味わいです。

この店の名物はじゃがいもバター煮。5時間以上煮込むため、前日の予約が必要で、予約時にこれも予約。1人1個がおすすめです。しょうゆベースのバタースープは旨味が凝縮されています。ジャガイモも汁が良くしみ込んでいますが煮崩れず、ほくほく滑らかで濃厚な味わいです。バターのような乳製品と日本酒の相性が素晴らしいです。

ポテトサラダ。トッピングの畳いわしが甘くホクホクしたじゃがいもとともに、香ばしく旨味を出しています。

白つぶ貝のゴルゴンゾーラ。発酵食品と北海道食材の絶妙の組み合わせ。こちらの店はこのような創作性のある料理に日本酒を合わせるのが最高のペアリングです。

自家製〆鯖。かなりしっかりと塩を使っています。〆鯖としてはレベルが高いですが、他の料理のレベルが高かっただけにちょっと普通です。

生にしんの塩焼き。北海道以外では最近味わえなくなった一品。懐かしい北海道の味です。このような濃厚な青背魚はやはりしっかりとした芳醇な日本酒が良いようです。

北海道の酒造好適米吟風を使った酒を希望したところ、十一州吟醸生しぼりたてをだしてきてくれました。北海道の地酒専門酒店集団の北都千国会企画商品。札幌市内の千歳鶴で有名な日本清酒の蔵元杜氏佐藤和幸氏が造りました。JAピンネ新十津川地区、新十津川産の吟風を55%まで精米。優しい吟醸香とピュアでフルーティーな味わい。千歳鶴ミュージアムで試飲した酒に比べて、はるかにきれいな味わいでした。

こちらの店は選ぶ抜かれた全国の日本酒と、これに最適にマッチングする、北海道産食材や発酵食品などを使った創作料理が楽しめます。カウンターで店主と日本酒談義をするのが最高でしょうが、カウンター席は限られているため、まず無理。しかし、スタッフもかなり日本酒に詳しいのでいろいろと教えてもらえそうです。

旬の地場の魚や野菜などの地場産品と質の高い地酒を楽しめる居酒屋、最高です。輸入食材を使ったチェーン店系の格安居酒屋が全国いたるところにありますが、地域で採れた産品と日本の酒を楽しむ居酒屋文化をもっと広げたいものです。

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