石川県小松市野田町にある西圓寺は現在はお寺ではありません。入り口に「西圓寺」と書かれた藍染の垂れ幕の下がる建物は、お寺の跡を利用した地域住民の集まる温泉、カフェなどの居場所、障害者の就業支援施設などの複合的な機能を持った地域のコミュニティ施設です。1473年創建のお寺が住職不在になり、かつてお寺が担っていた地域の人たちの拠り所としていた機能が維持されるようにするため、佛子園理事長の雄谷さんが地域のコミュティセンターとして2008年にリニューアルオープンしたものです。昔、お寺の本堂があった場所に、町内だけでなく県外からも温泉マニアの人々がやってくるそうです。
就労継続支援B型、生活介護、高齢者デイサービス施設の複合機能をもった福祉施設です。天然温泉の西圓寺温泉が地下750mから湧出。大人400円、地元の小松市野田町の住民は無料で利用できます。
かつてのお寺の本堂は西圓寺カフェになっていて、食事ができます。和の建築にしゃれたライトやテーブル、地元の人々などで大変賑わっています。メニューも多彩で、おすすめはおばんざい定食750円、日替わりでいろいろなお惣菜が楽しめます。夜は居酒屋としてアルコールも楽しめるそうです。メニューにある加賀丸いも餃子は能美市の精肉店が発祥の隠し味に「丸いも」を使ったご当地餃子です。なぜか加賀地方はホワイト餃子など餃子とゴーゴーカレー、カレーの市民 アルバ、チャンピオンカレーなどのカレーのチェーンて店が生まれていて、回転寿司とともにファストフードビジネスが発展しています。なれずし、糠漬けなどの発酵食品、加賀野菜などのスローフードや料亭文化とともにこの地域の食の世界の多様性を感じさせます。
野田町の地域の方々はすべて名札があって、来たときはひっくり返すことになっているので、誰が来ているかわかります。
高齢者や障害者が一緒に食事をしたり、障害者がカフェの運営や温泉の清掃などの就労を通じて、地元の野田町の集落の人々との交流が生まれたり、居心地の良い空間が出来上がっています。
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