台中の国立美術館に近い並木のあるこの通りには、一軒家のレストランや料理屋が集まっています。
その一角にあるGubamiは牛肉麺の店です。かつて近くにあった台湾を代表するフランス料理店Le Moût/楽沐法式餐庁(ル・ムー)のスタッフがオープンさせた店で、多分世界一高価な牛肉麺を出す店でしょう。Le Moûtは別のビルで来年オープンするとのことでした。
カフェのようなおしゃれな空間です。
牛肉麺の前に小皿料理をいただきます。シンプルながら洗練された料理です。シャキシャキ新鮮な大根巻きは丁寧な包丁使い。海塩とオリーブ油の味付けです。
スライスしたサヤインゲン。ズッキーニのスライスの和え物も和食のような繊細な料理です。
牛肉と白木耳の煮込みは八角などのスパイスがエレガントに効いた台湾料理。トロトロに込んでいて深い味わいのある牛肉です。いわゆる牛肉麺紅、燒牛肉麵の肉のような料理です。
清燉牛肉麵 900元は京料理のお椀のようなきれいな出汁がピュアで繊細な味わい。ラーメンや担々麺に慣れた日本人の麺ファンには少し物足りない味かもしれませんが、極めてエレガントです。肉は和牛のレアなしゃぶしゃぶのようなカットと、異なる部位(たぶん腿)の厚くカットしたかたまりが入っています。ジューシーでとろけるようです。味は薄く肉の本来の旨味や食感を味わうことができます。ちょっと細めの麺、すべてが繊細でピュアです。
紅燒牛肉麵 750元は肉なしにしました。スープは極めて上品ですが、ちょっとピリ辛で、食べなれた牛肉麺のスープをさらに洗練させ、うま味を凝縮させた味わいです。素晴らしいです。カットした小さな白菜が野菜として入っています。こちらは平打ち面でやや太いです。
牛肉麺1杯が3500円近いという普通の4倍から5倍くらいの高価格です。台北には500円程度の有名店もあるなかで、昼食としてはかなりの高級店ですが、牛肉麺ファンは一度味わうといいと思います。