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広島豪雨土砂災害について

とりあえず、広島の豪雨土砂災害の危機管理について検証をさせていただく。

広島市の対応について

広島市は土砂災害対応に関する限り、日本では最も先進的な自治体である。実は政府の災害時の避難情報に関するガイドラインの策定において、広島市の対応を調査し、参考にさせていただいた。20日深夜からの豪雨の状況からみて土砂災害発生に関して十分に認識していたものと思われる。

群馬大学の片田敏孝教授の指摘のように豪雨時の避難中に被災の危険性があり、広島市は避難勧告の発令に躊躇した可能性はある。実際に避難指示が出されていれば、避難中に被災した可能性はあるだろう。しかし、客観的な状況は避難指示を発令すべきレベルと考える。災害対策本部の設置や会議の開催について、広島県に比較して、やや市の対応の遅さも感じられる。

土砂災害対策の先進自治体の広島市でこのような被害が発生したことについて、全国の自治体は深く認識すべきと思う。他の自治体でも今回のような危険はいつ発生するかわからない。

 

政府の対応について

安倍総理の休暇中の対応としては、ゴルフのプレイに入ったことは、問題あるのは事実である。えひめ丸の衝突事故の際のゴルフのプレイで森元総理は批判を浴びたが、このゴルフにも居合わせたことにも因縁を感じる。しかし、過去の災害対応から見て民主党が非難すべき立場には少なくともないし、今回は、現場に対する適切な指示はなされていたと思われる。ゴルフの打ち切りと官邸への帰還は、世界各国のトップの危機管理レベルとして、遜色はない。むしろ、重要なことは、今即刻、政府は非常災害対策本部を設置すべきだろう。

 

マスコミの災害報道も災害発生後かなり経過してからになったことで、政府の対応への厳しい批判がないようだ。深夜の災害発生にはよくあることで、明るくならないと被災状況が明らかにならない。NHKの7時前後のニュースでは、行方不明者は20人程度だったが、あの映像では大規模災害の発生は明らかであり、政府関係者は想像力を働かせ、しかるべき対応をすべきであった。

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