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全日本フィギュアスケート選手権2013 3日目

全日本フィギュアは最終日は、アイスダンスとペア、女子のFSが行われました。

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アイスダンスFDはキャシー・リード/栗栖・リード組が和太鼓の音楽に着物をイメージしたコスチュームで、抜きんでた演技。圧倒的にレベルが高いが、平井絵己/マリオン・デラアソンシオン組もの007も結構楽しめました。

女子フリーの直前から客席は満席状態になりました。女子シングルはレベルが高いので、最初から緊張感に漲っています。

第3組に入って、有力選手が続々登場です。

中塩美悠選手。激戦の西日本選手権シニアの優勝選手だけあって、安定した演技です。

本郷理華選手はパーフェクトに近い演技です。流れもあり、昨日に続きスタンディング・オベーションです。長久保コーチはよくこれだけの選手を育てられるものだなと思います。117点は本当にすごいです。

木原万莉子選手はフリップの転倒もあったが、まずまずの演技で100を超えました。回転不足やエッジのミスもあり、点はショートに比べると出ませんでしたが、基礎技術のレベルは高いです。新人賞も獲得し、来年は強化選手として世界を相手に活躍するでしょう。 

大庭雅選手は予告通り、トリプルアクセルに挑戦。回転不足の上、転倒、それでも100越えました。成功していたら、すごい点が出たことでしょう。西日本選手権を1位で勝ち抜いてきたのは素晴らしいです。女子はなんと13人が100点を超えました。有力選手が引退した来年以降も期待できます。

安藤美姫選手はサルコーがすっぽ抜けました。オリンピック出場には優勝しかなかった安藤選手はコンビネーションをアップグレードした、トリプル・サルコーからの連続ジャンプにチャレンジしたのですが、うまくいかなかったようです。かつて4回転を跳んでいたあ得意のサルコーに賭けたということでしょう。その後、トリプル・ルッツも回転が抜けました。この試合で引退を決断したようです。全日本出場までの道のりは厳しく、関東選手権の演技でとてもここまで回復できるとは思えなかったのですが、かなりハードな練習を行ってきたのでしょう。もう少し、時間があればどうなるか分からなかったと思います。よく頑張ったと思います。たぶん、現役最後の試合を見ることができて感無量です。最後は、すべてを悟った感があり、微笑みを浮かべながら、丁寧に観客に挨拶をしていました。

女子FSで最大に感動したのは鈴木明子選手の演技でした。以前より、鈴木明子は注目してきた選手の一人です。摂食障害のブランクから復帰の後、浅田選手の陰に隠れながら着実に進歩してきました。毎年、演技のレベルアップを見せてくれます。今シーズンがラストということで、グランプリファイナルにはもう一歩及ばなかったですが、安定した演技を見せています。いつかはトップに上がるのではないかと期待していましたが、今回、ついに見せてくれました。

白い衣装で登場しました。FSは6分間練習でジャンプがオーバーターンしたりして、不安がよぎりました。彼女はかつてはSPが苦手で50点台を出し、FSで追い上げるというパターンが多かったのですが、今回はSPが余りにも良かっただけに、FSは心配でした。2本完璧に揃えた記憶がないからです。

ところが、今回はFSが素晴らしかった。流れるような演技です。ジャンプは丁寧に跳んでいますが、力が不自然に入ることがなく、実にスムースです。完璧に跳んでいるにもかかわらず、パワーやスピードが感じられないくらいなのは、動きが柔らかく流れがスムースなためです。個々のコリオグラフィにおいて、繊細で柔らかい指先の動きが、女性的な繊細な雰囲気が良く出ています。最後のジャンプに成功するまで、1回1回が心配でしたが、すべて成功し、熱いものを感じました。ラストに近くなると、観客の興奮は高まり、場内は熱い雰囲気に包まれ、待っていたというばかりのスタンディング・オベーション。これはもしかすると140点超えてもおかしくないのではと思っていたところ、本当に140点超えたのには驚きました。ISUの公式記録ではないとはいえ、220点超えはバンクーバー五輪のキム・ヨナのレベルです。この会場のフィギュアのファンはとてもれレベルが高く、反応が素晴らしいです。みんな感動していました。

今井遥選手は以前より注目されていた選手です。5年前の緑色のコスチュームの印象がよみがえります。グランプリシリーズ4シーズン目ですが、ちょっと最近のシーズンは停滞気味で、未だに表彰台に立てなかったのですが、今回はFSで完ぺきな演技。125点。来年が楽しみです。

村上佳菜子選手は自信に満ちた演技でした。もう泣くとはないでしょう。2本そろえたのは素晴らしいし、ショートよりも余裕が感じられました。

浅田真央選手。トリプル・アクセルは最初が回転不足、2回目はすっぽ抜けてシングルに。いいところはなかった。トリプル・アクセルにどこまでこだわり続けるのでしょうか。あまりにも悲愴癌が付きまとうのを何とかしなければならないでしょう。

とにかく女子のレベルが高いのには驚きました。グランプリ・ファイナル進出が浅田選手だけだったこともあり、日本の女子はこれからどうなるものかと思っていましたが、半数以上の選手がFSの得点が100点を超えは素晴らしい。グランプリシリーズでもFSで100点以下の選手はたくさんいます。

女子の優勝が決まって、表彰式。

そのあと、オリンピックの代表選手の決定を待ちました。ほとんどの観客が残っています。女子は、明らかです。表彰台の3人です。問題は男子です。と言っても昨日結果は出ているのですでに決まっているはずです。しかし、予定時間よりも10分以上遅くなりました。たぶん女子のオリンピック以外四大陸選手権などの意代表選考が難しかったのでは。

女子は、鈴木、村上、浅田選手の順で発表されました。選考基準通りの選抜でしょう。

男子は、羽生、町田両選手のあと、少し間を高橋選手の名前が発表されました。場内は割れんばかりの最高の拍手です。ほとんどの観客が高橋選手の代表選考を期待していたのでしょう。

会場で売られていた高橋選手の名前の入ったタオルが、会場のいたるところで一斉に開かれました。日本のフィギュアスケートを大事に観戦してきた人々がここに集まってるいとう思いに、熱いものがこみあげてくる時間でした。

 

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